現実→精神

観賞日記

エンジェル ウォーズ

シナリオ展開キャラ表現映像満足度3D
1 2 2 3 1.5

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本日はプロモ映像でwktk感漂うB級一直線の

「エンジェル ウォーズ」

を観に行きました。

プロモ映像で
セーラー服衣装の女の子が剣と銃を使って
対鎧武者や対ドラゴンなど
大暴れしている映像を見せられたら

観るしかないでしょう!

まぁ明らかにB級なので
映像馬鹿映画で有る事は覚悟の上で
いざ観賞。


■映画内容
●導入
導入はサスペンス。
音声が無く
映像だけを流し視聴者に導入を感じ取らせる。

父が死に、
母も死んで悲しんでいる姉妹に
遺産目当てに寄りついたであろう
継父と思われる人物が襲って来る。

妹に手が掛った時に
銃を取り出し助けに行くのだが
既に手遅れで血を流して死んでいる。

継父に発砲して
屋敷から逃げ出す主人公。

しかし、
警察の包囲網に遭い
捕まってしまう所から音声が入り
本編に入っていく。


「・・・あれ?」


日本語喋っている???

導入は音声が無かったので
何とも思わなかったのだが
字幕では無く吹替版ですか・・・

後で調べたら
どうやらチネチッタ
吹替版しか上映していなかった。

B級がさらにランクを下げて
C級に感じる吹替でして・・・

まぁ仕方が無い。


●本筋
導入を経て
妹殺害の容疑と継父への発砲から
精神鑑別所の様な所に連れて行かれ、
継父の策略で
医者に賄賂を渡して記憶を消す話になる。

話の筋は
この精神鑑別所から脱走する話。


「???」


それであのプロモ映像とどう絡むの?
と疑問が沸きますが

現実世界の精神鑑別所内の描写は殆ど無く
主人公ベイビードールが感じる
精神鑑別所の世界を比喩化して描写する。


ベイビードールが描写する精神鑑別所は
娼婦ダンサーの集まるキャバレー。

数々の収監されている精神患者達が
娼婦ダンサーで
看護師やドクター、館内の料理人などが
悪徳キャバレー運営者として描写されている。


そしてプロモ映像は???


ベイビードールが
ダンサーとして踊るのだが
新入りなのに驚愕絶賛の踊りを踊る。

しかし、映像には
踊っているベイビードールは一切描写されない。

この評価の高い踊りを比喩化したものが
例のプロモ映像集と言う事です。


「あぁそういう事」


比喩表現なので自由自在です。
どうりでハチャメチャ映像な訳です。


●ダンスタイム
そんな何でも有りな条件の元
初ダンスの時の映像は
寺院に僧侶と巨大鎧武者が登場する和風ステージ。
何故か主人公はセーラー服w

僧侶から刀と銃を授かり

「自らの力で生き残れ。」

と言われ
2体の巨大鎧武者が大暴れw
1体は重機関銃をぶっ放し
もう1体は軽快に飛び込み巨大薙刀を振り回す。

派手な破壊シーンとカメラシェイク、
スローモーション効果とマトリックスカメラ
の王道手法でアクションシーンを盛りたてます。

まぁ派手ですよw

2体の鎧武者を倒すと謎の僧侶が
5つのアイテムを集めろと指示を出す。

「地図」
「ライター」
「ナイフ」
「鍵」
最後の一つは自分で見つけろ。と

脱走の為の必要なアイテム収集。
このアイテム収集フローで一気にドッチラケになる・・・。

「あぁお使いイベントフローですか・・・」

同じ事を繰り返す訳ですね。


そして、
今度はパーティ編成。
一緒に脱走を表明したメンバーが加わる。
5人パーティだが
さながらチャーリーズエンジェルな感じ。

しかし、
女の子が安っぽくて安っぽくて・・・


2面目は
戦場バトル
無数のマスク戦闘員達と銃撃戦。
地図入手


3面目は
ファンタジーバトル
ゴールドドラゴンとの決闘。
ライター入手


4面目は
列車イベント
都市に特攻する爆弾列車の爆弾解除
ナイフ入手


と経て
キャバレーフローで悪徳経営者と戦い
ナイフを使って鍵を奪取。

唯一生き残ったパーティメンバーと2人で脱出。
地図で経路をたどり
ライターで火を焚き
看守の隙をついて鍵を使って建物の外に出たのだが
外にも沢山の警備が居る。


ここで最後のアイテム入手。

「判断」

自らが犠牲になり仲間を助ける選択を取る主人公。
自身の武器である踊りを使って注目を集めている間に
仲間の逃走を手助ける。


そして、
唯一脱走に成功し郊外に逃げるシーンを映し
何の為に、誰の為に・・・
そんな感じの
いかにも後付けのテーマ感を醸し出しつつ終幕へ。


●終幕
現実世界に戻り
記憶を消すロボトミー手術が敢行される。

最後は
賄賂と悪行に堕ちたドクターが
(ダンスキャバレーでの悪徳経営者)
記憶を消されたベイビードールに手を掛ける所で
鑑別所の看守達に捕まり連れて行かれ

無表情で有りながら
やり遂げた表情を残したベイビードールを
映しつつエンディングでした。


●感想
長々とシナリオフローを書いたが
結論は

「つまらない映画でした。」

良かった所は
やはり比喩を使った別表現で組み立てた所。
現実世界→ダンスキャバレー
ダンス→ファンタジーACTバトル映像

とした事で
あの自由奔放な馬鹿映像が表現出来たのだから。

しかし、
その馬鹿映像は
やはり馬鹿映像・・・インパクトのみですw
ハチャメチャで面白いけど不満満載。


不満点は
シナリオフローが
単純なアイテム収集フラグの繰り返しだったり

最後の最後に
取ってつけた様なテーマ性を表現するが
全く説得力が無かったりw

馬鹿映像の中身があまりにも無さ過ぎて・・・
とにかく
スローモーション、カメラシェイク
マトリクスカメラ、派手なエフェクト
を存分に使用しているだけで
そんなアホな感を笑うしか楽しめません。

極めつけは
5人の女性パーティの個性や魅力が足りない・・・。
主役のベイビードールでさえ
そこそこ程度。
それに輪を掛けて
日本語声優の出来が悪く・・・。

残念な点満載でした。


「300」の監督と言う事で
300と同じく映像主義のゲームライク構成の映画。

と言う事で
想像通りのB級映像映画です。


まぁ一言言うなら
「そんなアホな映像を見たければどうぞ・・・
ただそれだけですが・・・。」


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