我が家のクリスマス(2002)

BGM is English traditional carol "The Twelve Days of Christmas"
.


 日本ではクリスマス当日が祝日ではないので,一足早く連休最後の12月23日にクリスマスのお祝いをすることにした。今年は4月に引っ越したこともあって,この家でクリスマスのお祝いをするのは初めてだ。23日にクリスマス・ディナーを食べるといっても,12月はそれだけの準備をすればよいわけではない。幼稚園の誕生会やゴスペル・サークルのクリスマス会での出し物の準備や練習,幼稚園・小学校の学級懇談,説明会など,本当に目が回るほど忙しい。子どもへのクリスマス・プレゼントも,「親」からのものと「サンタクロース」からのものを両方考えないといけないし,祖父母からは「孫へのクリスマス・プレゼントは何がいい?」という電話がかかって来る。ホームページにも昨年より少しはクリスマス・コンテンツを増やさないといけないし,ちょうどカウンターが30000になりそうなので。ゲッターの方へのプレゼントCDの準備もしないと。ということで,12月の日はどんどん過ぎていく…。

  まず,12月の早々に恒例のクリスマス・ツリーの飾り付けをすることにした。去年は私と下の息子だけで飾り付けしたところ,後でその場に居合わせなかった上の息子がさんざんすねたので,今年はみんな揃っているときにすることにした。うちのツリーはそんなに大きくないので,出窓のカウンターのところに置くことにする。ところが,飾り付けの作業にかかろうとしたところ,10年近く前にハワイ旅行で衝動的に買って愛用していた電飾がつぶれているのに気づいた。今さら電飾を買う気もしないので,オーナメントだけでいくことにする。幸いオーナメントだけでも結構な種類なので,子どもたちは飾り付けの作業を嬉々としてやった。降誕人形,クリスマス・プレート,クリスマス・ベルなども一緒に置いて,大分クリスマスらしくなった。アドベント・カレンダーをドアにかけ,テーブル・クロスをクリスマス・バージョンにして,事前の飾り付けは一応完成。プレゼントを選ぶのは子どもには内緒でこっそりしなければならないので(とくに「サンタクロース」からのものは),結構気を使う。「親」からのプレゼントとしては,「クリスマスの絵本」でも紹介している本,他のジャンルの本,プリズム,自分で作る紙製のピンホールカメラ,靴など。「サンタクロース」からのプレゼントとしては,前から欲しがっていた「ハリー・ポッター」のホグワーツ校指定教科書(限定出版)やカラーペン・セットなど。深夜にラッピングして押入にしまい,あとは当日を待つばかりだ。

 クリスマス・ディナーのメインは我が家ではロースト・チキン(鶏の丸焼き)と決まっているので,献立で悩むことはない。シャンペンやスパークリング・ワインはあまり好きではないので,うちはクリスマスでも普通のワインだ。前に飲んで気に入ったシャブリのブランショ(2000)を酒屋のセールのときに買ってある。子ども用のノン・アルコールの白ワインやシャンメリーも買って,飲物の準備は万全!今年は嬉しいことに,バース在住の隣のPickwickさんから,クリスマス・プレゼントとして英国ナショナル・トラストのクリスマス・プディング(2個セット)をいただいた。きれいな箱を開けてみると,トラディショナルな普通のプディングが1個と,Mulled Wine(クリスマスに飲む温めたワイン)風味のプディングが1個入っている。クリスマスにはトラデイショナルのを食べて,Mulled Wineの方は後日友人と食べることにする。クリスマス・プディングはバースに居た98年のクリスマス以来食べていないので本当に楽しみである。

 さて,23日は午前中に予約していたミート・ショップに丸鶏を引き取りに行く。今年は2羽買い,1羽は我が家用,もう一羽は今年初めて丸鶏を使ってロースト・チキンを作る友人用である。友人の分も手伝いながら午前中のうちに鶏の下準備を終えた。冷蔵庫で寝かせた後,3時頃から焼き始めた。今年のスタッフは友人自家製のベーコンを使ったチャーハンである。午後からケーキ屋に昨日予約していたせいじのバースディ・ケーキ(生クリームとイチゴのケーキ)を引き取りに行く。本当はせいじの誕生日は4日後なのだが,クリスマス・ケーキで予約すると,作り置きしたものを渡される心配があるため,わざとバースディ・ケーキにしたのである。クリスマス・プディングがあるのに生クリームのケーキも食べるの?と言われてしまいそうだが,クリスマス・プディングはお酒がきいているので子ども向きではない。ロースト・チキンを焼いている間に,子どもたちに「親」からのプレゼントを渡す。かずしはプリズムやピンホールカメラに夢中。せいじも仕掛けクリスマス絵本,「ゆかいなゆうびんやさんのクリスマス」の中に入っているパズルやすごろくに大喜び。「人生ゲーム」もひさしぶりにやって親子ともども白熱の展開に一喜一憂する。

 いよいよ2時間あまりかけて焼き上げたロースト・チキンが夕方に完成! 表面がいい色具合に焼けていてほっとする。あとはサラダとチーズ。日本のスーパーではクリスマス・プディング用のブランデー・クリームが売っていないので,生クリームをホイップしてブランデーをたらし,温めたプディングの上からたっぷりとかける。隣のPickwickさんからプディングと一緒にいただいたSpodeのクリスマス・ツリーの柄のナプキンをテーブルに置き,英国製の赤いキャンドルに火をつけてセット完了。子どもたちが昨年よりもチキンをたくさん食べるようになったのは,それだけ成長したということか。英国に居たときと違って,今は1年に1回クリスマスのときにしかロースト・チキンをしないから,珍しいということもあるかもしれない。フミアキがまだしつこく鶏の身をはがしている間に,私はクリスマス・プディングを味見してみる。ひさしぶりに食べたこともあるかもしれないが,とても美味しい! ねとっとした感触がブランデー・クリームとマッチして何ともいえない味。バースのSt Aubinsでのクリスマス・ディナーで食べたM&Sのクリスマス・プディングを思い出した。あとの1個も楽しみだ。Pickwickさん,ありがとう。日本でもクリスマス・プディングは都会のデパートなどで手に入らないわけではないのだが,来年もまたPickwickさんに送ってほしいものだなあと図々しいことをふと考えてしまった。自分でクリスマス・プディングを作るのはなかなか大変なのだ。なお,この後さらに生クリームとイチゴのホールケーキを切り分け,食べたことは言うまでもない。こうして我が家の今年のクリスマス・ディナーもつつがなく終わった。