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第6回 『コピーをするということ』 |
いきなり『コピー』なんて言って、何だ?と思われたでしょう。何も、コピー機で複写をしたり、人のものまねをしたりということではありません。ここでいう『コピー』とは、『ある楽曲をそのまま再現する』ということです。バンド経験のある人にはなじみのある言葉でしょう。しかし、音楽経験のない人にとっては、それが何なのかさっぱり分からないかもしれません。 楽器を始めようとする人は、そのきっかけが、「あのバンド、かっこいいな」「あのギタリストみたいに弾けたらなあ」というものだと思います。それで楽器を買って、そのバンドのある曲を練習することになるのです。そして、いつかそれなりに演奏できるようになった頃、他の楽器ができる人と一緒に演奏してみたくなって、バンドを結成するようになるでしょう。たいていは、あるバンドの楽曲をまねて演奏することを目的に。これらが『コピー』です。 『コピー』をしてためになることは様々ですが、とくに特定の楽器だけではなく、楽曲まるごとを『フルコピー』した時に得られるものは絶大です。 例えば、ギターを弾く人はギターの音には敏感になっていて、ある程度の音の聞き分けができるのですが、それ以外の楽器には鈍感で、どう演奏しているのか分からないものです。それが分かるまで懸命になって聞き込んでいくうちに、だんだんと他の楽器の特徴が見えるようになってきます。また、自分の得意とする楽器に対しても、知らない演奏方法や使用している機材の種類、そのセッティング、果ては楽器の種類や押さえているポジションまでも分かってきます。 このように、『コピー』をするということは、自分が演奏してみたいと思う曲ができるようになり、テクニックをも身に付けることができるのと同時に、意識の外で、音楽的に『耳がよくなる』という副産物があるのです。 なぜこのようなお話しをしたのかというと、DTMを始める人には音楽的には初心者で、楽器も弾けない場合が多いからです。楽器のことが分からない人の曲データと、ある程度分かっている人のデータでは雲泥の差があると言ってもよく、これが作った曲のよしあしを決めるポイントにもなるからなのです。 そこで私のお薦めは、『コピーをしましょう!』ということなのです。楽器が弾けなくったって曲は作れます。コピーをして楽器のことをよく知りましょう。それに、コピーをすることでオリジナリティーを磨くこともできます。知らないジャンルの曲にもチャレンジしてみて下さい。楽譜を持っていない曲にもチャレンジです。これらすべて、きっとあなたの身になるはずです。 |
『シーケンスデータを作成する上で、私のこだわりは生楽器の表現です。どうすれば感情のこもった音楽表現ができるのかをテーマにDTM技術を教えています。』前回の記事は、このような言葉で始まっていたと思います。では、「例えばどんなことを教えてくれるの?」という質問が聞こえてきそうですので、『便利な機材たち』の中で少しお話しをしてみましょう。 |
『便利な機材たちA』 |
「ギターのデータを作りたいんだけど、鍵盤を弾いたり打ち込んでみたりしても、なかなかニュアンスがでない。ギターは弾けるのに…。」というあなた!こういう悩みって結構多いのですが、解決方法は2つあります。1つめは、ギターのデータ入力のコツを勉強すること(授業で教えています!)。2つめは、ギター(種類は問いません)にMIDIピックアップを付けることです。Y社のG1D(写真)とR社のGK-2Aが有名ですが、どちらも専用MIDIコンバータとのセットで使用しないと何もできません。 システムは、MIDIピックアップで弦の振動を感知し、 MIDIコンバータでMIDI信号に置き換えるというもの。つまり、ギターを弾くだけでデータ入力ができてしまうわけです。ただし、データの修正作業が多くなってしまうという欠点もあるので、これで完璧とまではいきません。ちなみにY社では、ベース専用のMIDIピックアップB1Dというのもあります。 前置きしておきましたが、これはギターが弾けることが前提となっています。弾けない人には1つめの解決方法をお薦めします。 |
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